認知症治療薬の考え方、使い方
販売価格: 4,180円(税込)
商品詳細
高齢者の認知症有病率が高まるにつれ、必ずしも認知症を専門としない非専門医が薬物療法を行う機会もより一層増えることが予想される。非薬物治療の解説は他書に譲り、本書では抗認知症薬、抗精神病薬、抗うつ薬、睡眠薬、抗不安薬、気分安定薬、漢方薬、排尿障害治療薬、高血圧治療薬など、認知症患者の診療に用いられる薬物療法に焦点を絞り、それらの処方の実際や注意点など医療従事者が知っておくべき必要知識を解説した。
【目次】
Chapter I 認知症概説
❶ 認知症概説 〈中島健二〉
1.認知症とは
2.認知症,認知機能障害をきたす原因
3.認知症の診断
4.代表的な認知症
Chapter II 総論
❶ 抗認知症薬 〈和田健二〉
1.抗認知症薬とは
2.抗認知症薬の種類
3.Alzheimer型認知症における治療選択と薬剤の使い分け
4.服薬コンプライアンス(アドヒアランス)
❷ 抗精神病薬 〈中西亜紀〉
1.抗精神病薬とは
2.認知症診療において抗精神病薬の使用はどのように考えるか:基本姿勢
3.認知症診療における抗精神病薬の使用の実際
Column 1 BPSDへの抗精神病薬の使用とFDA勧告
Column 2 BPSDやせん妄が出現すると何が困るのか
Column 3 薬かケアか
❸ 抗うつ薬 〈上村直人 藤戸良子〉
1.認知症と抑うつ・うつ状態の疫学と抗うつ薬使用の意義
2.抗うつ薬の種類と使い方
3.高齢者に対する抗うつ薬の選択時に考慮すべきこと
Column 4 うつとアパシー
Column 5 抗うつ薬としてのスルピリド
Column 6 抗うつ薬によるactivation syndromeと離脱症候群(セロトニン症候群)
❹ 睡眠薬,抗不安薬 〈柏原健一〉
1.睡眠薬
2.抗不安薬
Column 7 睡眠環境の指導
❺ 気分安定薬(抗てんかん薬) 〈足立 正〉
1.気分安定薬が対象となりうる認知症での病態
2.認知症と気分障害(特に躁状態)について
3.薬物治療の実際
Column 8 双極性障害と嗜銀顆粒性認知症
❻ 認知症の治療と漢方 〈水上勝義〉
1.認知障害
2.BPSDに対する漢方薬
3.漢方治療の特徴
❼ 排尿障害治療薬 〈山崎峰雄〉
1.排尿障害治療薬の理解に必要なミニマム解剖と薬理
2.認知症で合併しやすい排尿障害
3.排尿障害の薬物治療の実際
4.薬剤による排尿障害
5.認知症疾患治療ガイドラインから
❽ 高血圧治療薬 〈余郷麻希子 森田昌代 鈴木正彦〉
1.血管性認知症(VaD)
2.Alzheimer型認知症
3.高血圧治療薬各論
Chapter III 各論
❶ Alzheimer型認知症の治療 〈古和久朋〉
1.抗認知症薬
2.BPSDガイドラインに登場する他の薬剤について
3.軽度認知障害(mild cognitive impairment:MCI)に対する薬物治療介入について
Column 9 根本治療薬開発の現状
❷ 血管性認知症(VaD) 〈猪原匡史〉
1.VaDの診断基準
2.VaDのタイプ別分類
3.VaDの画像所見
4.VaDの危険因子とその管理目標
5.VaDにおける抗血栓療法
6.VaDの認知機能障害に有効な薬物
Column 10 微小出血の原因は?
❸ Lewy小体型認知症 〈高橋牧郎〉
1.DLBの薬物治療
2.DLBに対する非薬物療法
Column 11 DLBに対する疾患修飾薬開発への展望
❹ 前頭側頭葉変性症 〈新井哲明〉
1.非薬物療法
2.薬物療法
❺ 進行性核上性麻痺,大脳皮質基底核変性症〈瀧川洋史 古和久典 中島健二〉
1.疾患概念と疫学
2.臨床的特徴(臨床亜型,重症度分類)
3.診断基準・鑑別診断
4.病態機序
5.経過
6.治療
❻ せん妄 〈玉置寿男 布村明彦〉
1.せん妄の診断
2.せん妄の疫学
3.せん妄の評価尺度
4.せん妄の危険因子
5.せん妄の予防
6.せん妄への救急的対応
7.せん妄の治療
薬剤索引
事項索引
商品詳細
著者 | 中島健二 編著 |
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出版社 | 中外医学社 |
発刊年 | 2017年06月 |
ISBN | 978-4-498-12988-7 |
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