脊椎脊髄病学 第3版
販売価格: 16,500円(税込)
商品詳細
初版・第2版を踏襲し、診断・治療選択における多様性を重視した。総論では脊椎脊髄病に関する普遍的な要点を把握できるように、各論では疾患ごとの理解が深まるよう構成し、頚椎人工椎間板置換術やコンドリアーゼを用いた椎間板内酵素注入療法など、新知見・新症例を多数追加した。脊椎脊髄病学のすべてがこれ一冊で理解でき、脊椎脊髄外科専門医のブラッシュアップのみならず、研修医や興味がある学生にも役立つこと間違いなし。
【目次】
序章
The Clinical Approach to the Patient
扶氏醫戒之略
はじめに
患者に接するときの留意点
インフォームド・コンセント
脊椎・脊髄病における研修項目
病棟主治医のDo’s & Don’ts
I 総論
1 術前評価
1-1.合併症チェック
1-2.問診
1-3.診察
1-4.評価・検査
1.頚椎疾患のX 線評価
2.腰椎疾患の評価
3.脊柱変形の評価
4.靱帯骨化症の評価
5.リウマチ頚椎の評価
6.膀胱機能の評価
7.骨粗鬆症の評価
1-5.一般的注意
1-6.神経学的検査
1.筋トーヌス
2.筋力評価
3.深部腱反射
4.表在反射
5.病的反射
6.感覚障害の診かた
7.冠名徴候
1-7.造影検査・ブロック注射
1.硬膜外ステロイド注射
2.脊髄造影
3.腰椎神経根造影・ブロック
4.頚椎神経根ブロック
5.椎間板造影・椎間板穿刺
付.公費負担医療制度に関して
2 脊椎・脊髄疾患の局在診断
2-1.高位診断
1.高位診断の概要
2.高位診断の実際
2-2.横位診断
1.横位診断の概要
2.横位診断の実際
3 術前準備
3-1.合併症再確認
3-2.貯血準備
3-3.病歴整理
3-4.手術準備
4 術後管理
4-1.術後疼痛管理
4-2.術後感染予防
4-3.術後全身管理
4-4.術後神経症状のチェック
4-5.術後血腫の処置
4-6.術後髄液漏の処置
4-7.胸腔ドレーンの管理
4-8.halo vestの管理
4-9.脊髄浮腫の予防・治療
4-10.糖尿病患者の周術期管理
CONTENTS
4-11.術後せん妄への対応
4-12.静脈血栓塞栓症の診断・治療
5 退院・M & M カンファレンス
5-1.退院時にするべきこと
5-2.退院サマリー
5-3.退院後の経過観察
5-4.M&M カンファレンス
6 術後感染症対策
6-1.術後感染予防
6-2.MRSA 感染症
1.MRSA 感染症の治療薬
2.MRSA 感染症治療の具体例
6-3.褥創処置の基本
7 痛み関連の症状に対する薬物療法
7-1.NSAIDs の副作用
1.NSAIDs 潰瘍の予防と対策
2.その他の副作用・併用注意
7-2.オピオイドと鎮痛補助薬
1.オピオイド
2.鎮痛補助薬
7-3.難治性疼痛
1. neuropathic pain:神経障害性疼痛
2.psycogenic pain:心因性疼痛
8 神経内科的疾患概要
8-1.運動ニューロン疾患
1. 運動ニューロン疾患と脊椎疾患の鑑別
2.筋萎縮性側索硬化症
3.脊髄性筋萎縮症
4.球脊髄性筋萎縮症
8-2.家族性痙性対麻痺
8-3.多発ニューロパチー
1.Charcot-Marie-Tooth 病
2.Guilllain-Barre 症候群,急性炎症性脱髄性多発ニューロパチー
3.慢性炎症性脱髄性多発根神経炎
4.その他のニューロパチー
8-4.多発性硬化症
8-5.パーキンソン病
8-6.多発筋炎
8-7.リウマチ性多発筋痛症
8-8.進行性筋ジストロフィー
8-9.周期性四肢麻痺
8-10.神経痛性筋萎縮症
8-11.急性横断性脊髄炎
8-12.急性散在性脳脊髄炎
8-13.脊髄サルコイドーシス
8-14.脊髄梗塞
8-15.脊髄出血
8-16.亜急性連合性脊髄変性症
8-17.HAM
8-18.正常圧水頭症
8-19.好酸球性多発血管炎性肉芽腫症
8-20.めまいの鑑別診断
8-21.延髄部病変の症候
1. 延髄外側症候群(Wallenberg 症候群)
2. 延髄頚髄移行部・延髄交叉部の障害
9 脊椎手術の基本と実際
9-1.脊椎手術の基本
9-2.脊椎前方アプローチ
1.頚椎前方
2.頚胸椎移行部
3.上位胸椎
4.中下位胸椎
5.胸腰椎移行部
6.腰椎
7.腰仙椎移行部
9-3.術式別の概要
1.頚椎前方固定術
2.頚椎人工椎間板置換術
3.椎弓形成術(脊柱管拡大術)
4.腰椎後方手術(PLIF,髄核摘出術,開窓術など)
5.腰椎前方固定術
6.胸椎後方手術(椎弓切除術,後方固定術など)
7.胸椎前方固定術(人工椎体を含む)
8.短縮矯正骨切り術
9-4.脊椎インストゥルメンテーション
1.頚椎インストゥルメンテーション
2.胸椎〜腰仙椎・骨盤インストゥルメンテーション
3.anterior screw
9-5.骨移植
1.骨癒合を期待しない脊椎固定
2.脊椎外科で通常利用する採骨部位
9-6.術式別の術後管理・術後安静度
1.頚椎前方固定術
2.椎弓形成術・脊柱管拡大術
3.腰椎後方手術(PLIF or PLF,髄核摘出術,開窓術など)
4.腰椎前方固定術
5.胸椎後方手術(椎弓切除術,後方固定術,側弯矯正手術など)
6.胸椎前方固定術(人工椎体を含む)
10 緊急手術と術後合併症による再手術
10-1.脊椎変性疾患に伴う緊急手術
1.緊急手術の適応
2.術式選択とその考え方
3.急性麻痺の画像診断
4.急性麻痺の鑑別診断
10-2.脊椎疾患術後合併症による緊急再手術
1.術後合併症による再手術の適応と対策
2.術後麻痺の画像診断
3.術後麻痺の鑑別診断
4.脊椎レベルに応じた各論
II 各論
1 脊椎の発生と頭蓋頚椎移行部奇形
1-1.脊椎の発生
1-2.頭蓋頚椎移行部奇形
1.頭蓋環椎癒合症
2.環椎形成不全症
3.頭蓋陥入症
4.歯突起骨
5.Klippel-Feil症候群
1-3.ダウン症候群における頭蓋頚椎移行部異常
1.環軸椎不安定性
2.後頭骨・環椎間不安定性
3.歯突起および環椎の奇形
4.手術療法
1-4.特殊な疾患による上位頚椎病変
1.脊椎骨端骨異形成症
2.Morquio 症候群
3.I-cell 病(mucolipidosis ?)
4.Marshall-Smith 症候群
2 頚椎後弯症・頚椎変形
2-1.定義・概念
1.先天性の頚椎後弯症
2.神経線維腫症
3.頚椎後方除圧術後の頚椎後弯症
4.思春期特発性の頚椎後弯症
5.原因不明の頚椎後弯症(いわゆる“首下がり”)
2-2.症状
2-3.検査
1.X線
2.CT
3.MRI
4.内分泌検査
2-4.後弯変形の進行予測
1.先天性の頚椎後弯変形
2.外傷性の頚椎後弯変
3.頚椎後方除圧術後の頚椎後弯変形
4.思春期および成人の頚椎後弯変形
2-5.後弯変形の予防
2-6.治療
1.保存療法
2.手術療法
2-7.合併症と予後
3 頚部脊髄症(頚髄症)
3-1.疾患の概説
3-2.病態
1.頚部脊髄症の発生機序
2.頚部脊髄症の症状・所見
3-3.診察
1.問診上のポイント
2.理学所見上のポイント
3.錐体路障害としてのmyelopathy hand
3-4.診断
1.頚部脊髄症の高位診断
2.画像診断のポイント
3-5.保存療法
1.保存療法の適応と限界
2.頚部脊髄症の自然経過
3.一般的に選択される保存療法
3-6.手術療法
1.手術適応
2.脊柱管拡大術(椎弓形成術)
3.脊柱管拡大術(椎弓形成術)の限界
4.前方除圧固定術
5.頚椎人工椎間板置換術
6.脊柱管拡大術と前方除圧固定術の比較検討
7.頚椎アライメントと椎弓形成術
3-7.頚部脊髄症の予後因子
3-8.頚部脊髄症の客観的評価
4 頚椎神経根症
4-1.疾患の概説
4-2.病態
4-3.症状
4-4.診断
1.鑑別診断
2.筋力テストと腱反射
3.画像診断のポイント
4-5.保存療法
1.保存療法の適応とプロトコール
2.一般的に選択される保存療法
4-6.手術療法
4-7.椎間板ヘルニアの退縮
5 頚椎後縦靱帯骨化症・脊柱靱帯骨化症
5-1.疾患の概説
5-2.疫学
1.頚椎OPLL のX 線学的形態分類
2.CT 画像による頚椎OPLL の新しい分類
3.病理・病態
4.OPLL の病因
5-3.症状
5-4.診断
1.補助的画像診断
2.頚椎OPLL の自然経過
5-5.頚椎OPLL の治療
1.保存療法
2.手術療法
3.治療成績に影響する因子
4.術後患者の満足度調査
5-6.頚椎OPLL の手術合併症
5-7.頚椎OPLL の骨化進展
5-8.胸椎OPLL
5-9.黄色靱帯骨化症
付.びまん性特発性骨増殖症
1.疾患概念
2.診断
3.疫学
4.症状
5.鑑別
6.合併
6 腰椎椎間板ヘルニア
6-1.疾患の概説
6-2.病態
6-3.症状
6-4.診察・診断
1.診察のポイント
2.診断手順
3.画像診断のポイント
6-5.治療選択
1.腰椎椎間板ヘルニアの自然経過
2.腰椎椎間板ヘルニアの消退
6-6.一般的に選択される保存療法
1.安静
2.装具療法
3.薬物療法
4.神経ブロック
5.牽引療法
6.運動療法
7.物理療法
8.生活指導
6-7.手術療法
1.髄核摘出術(椎間板切除術)
2.椎間板内酵素注入療法
3.固定術
6-8.腰椎椎間板ヘルニアに対する手術療法と保存療法との比較検討
付. くも膜嚢腫,髄膜嚢腫,仙骨嚢腫
1.定義
2.分類
3.診断・治療
4.症例
7 腰部脊柱管狭窄症・腰椎すべり症
7-A.腰部脊柱管狭窄症
7-A-1.疾患の概説
7-A-2.病態
1.静的因子
2.動的因子
7-A-3.分類
1.Kirkaldy-Willis らの分類
2.Arnoldi らによる国際分類
3.症状・所見からみた分類
7-A-4.症状
1.腰痛
2.下肢の痛み・しびれ
3.間欠跛行
7-A-5.診断
1.問診のポイント
2.他覚所見
3.画像診断
4.鑑別診断
5.自然経過
7-A-6.保存療法
1.牽引療法
2.薬物療法
3.装具療法
4.神経ブロック
7-A-7.手術療法
1.適応
2.術式選択
7-A-8.脊柱管内嚢腫性病変
7-A-9.今後の課題
7-B.腰椎すべり症
7-B-1.疾患の概説
1.画像評価
2.手術療法
7-B-2.分離症・分離すべり症
1.病態・頻度
2.自然経過
3.治療法
7-B-3.変性すべり症
1.病態・頻度
2.自然経過
3.症状・所見
4.手術療法
8 骨粗鬆症性椎体骨折・椎体圧潰
8-1.疾患の概説
8-2.診断
8-3.保存療法
8-4.手術療法
9 脊椎・脊髄損傷
9-1.治療の概説
9-2.部位別各論
1.頚椎損傷
2.胸腰椎損傷
3.仙骨骨折
9-3.麻痺に関して
9-4.脊椎・脊髄損傷の診断
1.神経学的診断
2.画像診断
9-5.脊椎・脊髄損傷の治療
1.全身管理
2.損傷脊椎に対する治療
3.損傷脊髄に対する治療
4.損傷脊髄に対する手術療法
9-6.脊髄損傷患者における注意すべき合併症
1.早期合併症
2.その他の合併症
9-7.リハビリテーション
1.呼吸器リハビリテーション
2.拘縮予防
9-8.外傷後脊柱変形
9-9.外傷性脊髄空洞症
9-10.Charcot spine
9-11.非骨傷性脊髄損傷
1.疾患の概説
2.神経症候
3.画像診断
4.治療
9-12.胸腰椎移行部の破裂骨折
1.分類
2.評価
3.治療
4.合併症
10 関節リウマチに伴う頚椎病変
10-1.病態
1.環軸関節亜脱臼(AAS)
2.軸椎垂直亜脱臼(VS)
3.軸椎下亜脱臼(SS)
10-2.X 線計測法
1.AAS の評価
2.VS の評価
3.SS の評価
10-3.自然経過
1.上位頚椎病変
2.中下位頚椎病変
10-4.症状
1.局所症状
2.神経症状
3.椎骨動脈不全症状
4.関節症状
5.全身症状
10-5.画像検査
1.X 線
2.MRI
3.CT(MPR)
10-6.治療
1.保存療法
2.手術療法
10-7.治療成績
10-8.合併症
1.全身合併症
2.隣接椎間障害
3.開口障害・嚥下障害
11 脊柱変形・側弯症
11-A.総論
11-A-1.疾患の概説
11-A-2.形態解剖・分類
11-A-3.用語の解説
11-A-4.診断
1. 側弯症の初期診断における腹壁反射の重要性
2.除外診断
11-A-5.各種計測
1.肋骨隆起あるいは腰部隆起の計測
2.側弯症のX 線計測
3.側弯の程度(重症度)
4.骨成熟の評価
5.頂椎回旋の評価
6.冠状面評価
7.矢状面評価
11-A-6.骨盤の前傾・後傾・仙骨傾斜角と脊柱アライメント
11-A-7.MRI 検査の意義
11-B.特発性側弯症
11-B-1.病態・病因
11-B-2.乳幼児側弯症
1.進行の予測
2.治療
11-B-3.学童期側弯症
1.進行の予測
2.脊柱および胸郭の成長
11-B-4.early-onset scoliosis の手術療法
1.成長抑制
2.骨移植なしの脊椎固定術
3.脊椎固定術
11-B-5.特発性側弯症(胸椎部側弯)のKing 分類
1.King type ?
2.King type ?
3.King type ?
4.King type ?
5.King type ?
11-B-6.Lenkeによる特発性側弯症の新しい分類法
1.Lenke type 1
2.Lenke type 2
3.Lenke type 3
4.Lenke type 4
5.Lenke type 5
6.Lenke type 6
11-B-7.側弯症の進行予測
11-B-8.側弯症の基本的治療方針
1.装具療法
2.手術適応
11-C.先天性側弯症・先天性後側弯症
11-C-1.先天性側弯症
1.分類
2.理学所見のポイント
3.画像検査のポイント
4.進行予測
5.装具療法
6.手術適応
11-C-2.先天性後側弯症
1.先天性後側弯症の分類
2.先天性後弯症の手術適応
11-D.症候性側弯
11-D-1.神経線維腫症
1.NF-1 の診断基準
2.病態
3.治療
4.症例
11-D-2.Marfan 症候群
1.診断
2.治療
3.症例
11-D-3.Ehlers-Danlos 症候群
1.臨床症状
2.治療
3.症例
11-D-4.神経・筋原性側弯症
1.病態
2.症例
11-D-5.デュシェンヌ型筋ジストロフィー
1.病態・臨床症状
2.治療
3.症例
11-D-6.キアリ奇形・脊髄空洞症
1.診断
2.症状・所見(?型)
3.治療
4.症例
11-E.成人脊柱変形
11-E-1.病態と分
11-E-2.評価
1.立位・歩行バランス
2.股関節の屈曲拘縮・伸展筋力低下の有無
3.X 線評価
4.その他の評価
11-E-3.疫学と進行予測
11-E-4.装具療法
11-E-5.パーキンソン病に伴う脊柱変形
11-E-6.手術療法
1.手術の基本方針
2.術式選択
12 脊椎腫瘍
12-1.原発性脊椎腫瘍
1.疾患の概説
2.画像診断
3.鑑別診断
4.原発性良性脊椎腫瘍の治療
5.原発性良性脊椎腫瘍の再発
12-2-A.原発性脊椎腫瘍各論―良性腫瘍
1.骨軟骨腫,骨軟骨性外骨腫
2.動脈瘤様骨嚢腫
3.巨細胞腫
4.ランゲルハンス細胞組織球症・好酸球性肉芽腫
5.血管腫
6.骨芽細胞腫・類骨骨腫
12-2-B.原発性脊椎腫瘍各論―悪性腫瘍
1.多発性骨髄腫・孤立性形質細胞腫
2.骨肉腫
3.悪性リンパ腫
4.脊索腫
5.軟骨肉腫
12-3.転移性脊椎腫瘍
1.疾患の概説
2.症状
3.診断
4.治療
5.各論
13 脊髄腫瘍
13-1.疾患の概説
13-2.症状
13-3.診断
13-4.脊髄腫瘍各論
1.神経鞘腫
2.髄膜腫
3.砂時計腫
4.髄内腫瘍
14 脊椎感染症
14-1.化膿性脊椎炎
1.疾患の概説
2.病態
3.臨床症状
4.診断
5.治療
14-2.結核性脊椎炎(脊椎カリエス)
1.疾患の概説
2.病態
3.症状
4.診断・画像所見
5.治療
15 透析脊椎症・破壊性脊椎関節症
15-1.病態
1.X 線所見の特徴
2.症状
3.鑑別診断
15-2.治療
1.保存療法
2.手術療法
3.周術期管理
Surgical Anatomy
あとがき
索引
商品詳細
著者 | 岩崎幹季 |
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出版社 | 金原出版 |
発刊年 | 2022年04月 |
ISBN | 978-4-307-25165-5 |
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